幻想と現実

 とある国に滞在していた時のこと。
行きつけのスーパーマーケットで、ある日突然裏出口が閉鎖された。
ここはレジのすぐ近くにあって、支払いを済ませてからカートを押してそのまま駐車場に向かうのにとても便利な出口だった。
後日その理由を知ったのだが、それがすごい話だった。
カートに山積みに商品を積み込んだ客が、支払いも済まさずに駐車場へダッシュ。
荷物を即効で車に積み込み、そのまま走り去ったという。
何ともはや。

 この話を耳にした時、私は現地の友人に断言した。
とても信じられない、日本だったらこんなことはあり得ないと。
だがその数日後、インターネットで日本のニュースを読んでいると、まったく同じ手口の窃盗についての記事に出くわした。
私は思わず頭を抱えてしまった。
何ともはや。

 日本の安全には定評がある。
実際によくうらやましがられる。
あるいは日本の文化や習慣(路上の自動販売機など)に、良い意味で驚愕される。
でもそういうことが続くと、ホームシックと相まって、日本を過度に美化してしまいがちになる。
これが行き過ぎると、排外主義に陥りかねない。
ご用心ご用心。

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